Celosia — 鶏頭
さわると、びろうど。見ていると、なんだか笑ってしまう。 鶏のとさかに似ているから「鶏頭」。 夏の終わりから秋にかけて、札幌の畑をいちばん賑やかにする花です。
ケイトウの漢字は「鶏頭」。花の姿が鶏のとさかに似ていることから付きました。 学名の Celosia(セロシア)はギリシャ語の「燃えた」に由来すると言われ、 どちらの名前も、この花の見た目をそのまま言い当てています。
写真で見ているとビロードの布のようですが、実際にさわると、 少しかための、細かい毛が密に詰まった感触。 この ふわふわとした手ざわりが、ケイトウのいちばんの魅力です。 花屋の店先で、つい指で撫でていく人がとても多い花でもあります。
Celosia — written in Japanese as “rooster's crest” — is named for its resemblance to a cockscomb. The velvety texture is what makes people reach out and touch it.
ひとくちにケイトウと言っても、姿はいくつかに分かれます。 写真のように 平たく広がって波打つのが「トサカ系(クリスタータ)」。 ろうそくの炎のように尖って立つ「ウモウ系(プルモサ)」、 細い穂が槍のように伸びる「ヤリゲイトウ」もあります。
トサカ系は一輪でも存在感があり、うねりの模様がひとつずつ違います。 同じ株から切っても、同じかたちにはならない。 ふたつとして同じ顔がないのが、この花のおもしろさです。
Crested (cristata), plumed (plumosa) and wheat types — no two crested blooms fold the same way.
ケイトウの色は、はっきりしています。中間色でごまかさない、強い色。
並べると market のような賑わいになります。
Celosia does not do pastel half-measures — the colours are declarative.
よく見ると、一輪のなかでも色が均一ではありません。 襞の谷は濃く、山の縁は毛の白さが透けて淡くなる。 この濃淡があるから、群れで置いてもべたっとせず、奥行きが出ます。
アプリコット(写真右)のような中間の色も出回ります。 赤やピンクの強さに比べると、ぐっと落ち着いた印象。 秋の実ものや、枯れ色のグリーンと合わせやすい色です。
Within a single bloom the valleys read deep and the crest edges pale — that gradient is what keeps a mass of them from flattening out.
ケイトウは切り花としてよく もちます。 花びらが散るタイプではないので、飾っている途中で花びらが落ちて困る、ということがありません。 水は少なめでよく、茎が水に浸かりすぎると傷みやすいので、 浅めの水で、こまめに換えるのが長もちのこつです。
もうひとつの楽しみが ドライフラワー。 風通しのよい日陰に逆さに吊るしておくと、 色をかなり残したまま乾きます。生花の期間が終わってからも、 そのまま次の季節まで飾っておける花です。
Long-lasting, no dropping petals, shallow water — and it air-dries beautifully, keeping much of its colour.
ケイトウは熱帯アジアやアフリカが原産と言われる、暑さに強い花です。
それでも北海道の短い夏は、この花にとって悪くありません。
昼と夜の気温差が大きいほど、花の色は濃く出ると言われます。
Celosia originates in the tropics, yet Hokkaido's sharp day-night temperature gap deepens its colour.